意匠権を取得するための手続き

解説

①出願

出願手続を行うには、特許庁に意匠登録願を提出します。この意匠登録願には、図面(又は写真など)を添付します。

②拒絶理由通知

実体審査において審査官が拒絶理由を発見したときには、その旨が出願人に通知されます。

③意見書・補正書

拒絶理由通知における拒絶理由に承伏できない場合には、意見書を提出して反論することができます。
また、願書の記載や図面等を補正することにより拒絶理由が解消されるときには、補正書を提出することができます。

④登録査定

審査官による実体審査の結果、拒絶理由が発見されなかったとき、あるいは意見書や補正書によって拒絶理由が解消されたときには、審査官はその意匠登録出願について登録すべき旨の査定を行います。

⑤拒絶査定

意見書や補正書によって拒絶理由が解消されないときには、審査官はその意匠登録出願について拒絶すべき旨の査定を行います。

⑥拒絶査定不服審判請求

拒絶査定に不服があるときには、拒絶査定謄本の送達日から3ヵ月以内に拒絶査定不服審判を請求することができます。

⑦登録料納付

登録査定・審決謄本の送達日から30日以内に第1年分の登録料を納付することにより、意匠権の設定登録がなされます。なお、この納付期間内に登録料の納付がなされない場合には、意匠登録出願は却下されてしまいます。

⑧意匠公報発行

意匠権の設定登録後、権利内容を記載した意匠公報が発行され、意匠の内容が公表されます。
なお、秘密意匠制度を利用した場合には、設定登録日から3年以内の指定期間内は、意匠の内容は公表されません。

⑨権利期間

意匠権の権利期間は令和2年(2020年)3月31日以前の出願については肯定登録から20年でしたが、令和2年(2020年)4月1日以降の出願については出願日から25年に変わりました。